中山真研究室|皇學館大学

皇學館大学紀要60輯に論文が掲載されました

皇學館大学紀要60輯が、皇學館大学学術リポジトリ上で公開となり、中山の論文が下記の通り掲載されました。

中山 真 (2022). 教育場面における理不尽な経験 皇學館大学紀要, 60, 59-46.

要旨

近年「ブラック校則」と称される,個人の尊厳や心身の安全・健康を損なうものや,ハラスメント行為など,一般社会から見れば明らかにおかしい学校独自のルールに注目が集まるようになった。校則以外にも,教育場面では理不尽な指導が行われているという報告がある。一方で,社会の常識に合わない校則を見直していこうとする動きもある。本研究では,まず,教育場面にお ける理不尽な経験を収集するとともに,それによってどのような心理的影響を受けるのかについて検討する。また,理不尽な経験を仕方ないことと考える人もいる一方で,状況を変えるために何らかの行動を取る人もいる。この点について,批判的思考との関連に注目して検討する。大学生を対象に過去の教育場面での理不尽な経験の内容とその時の行動,気分(POMS),また社会的クリティカルシンキング尺度に回答を求めた。気分と社会的クリティカルシンキングは,理不尽な状況に対する対処行動の有無で異なる部分が見られた。

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